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講談の演目

赤垣源蔵徳利の別れあかがきげんぞうとっくりのわかれ

赤穂義士伝一席物敵討ち忠義変装義理人情忠臣江戸

酒乱を装い敵の目を欺いていた赤穂浪士の赤垣源蔵が、討ち入り前夜、留守の兄の屋敷に上がり込み、紋服を相手に独り酒を交わして別れを告げる一席。

一席物(一話で完結する話)。系統は赤穂義士伝(赤穂浪士の討ち入りにまつわる話。本伝・銘々伝・外伝に分かれる。)

赤穂義士伝』の一席(銘々伝)

あらすじ

赤垣源蔵は馬廻り役で二百石取りの藩士である。生来の酒好きで、お家の大事の後は酒に酔って路上に寝るなど酒乱を装い、敵の目をあざむいている。兄で脇坂家家臣の塩山伊左衛門は弟の内心を知って何も言わないが、伊左衛門の妻は源蔵の来訪を嫌い、奉公人たちも源蔵を軽んじている。

雪の降りしきるある日、酔った足取りの源蔵が塩山家を訪れる。兄は留守だったが、源蔵は屋敷に上がり込み、兄の紋服の前に持参した徳利の酒を置き、まるでそこに兄がいるかのように話しかけながら一人で酒を飲む。そして下女のおたけに、暇乞いに来たが会えず残念だったと言い残し、雪の中を帰っていった。

吉良邸討ち入りの一報が翌朝伝わると、伊左衛門は老僕の市次を様子見のために遣わした。引き揚げてくる義士たちの行列の中に、市次は源蔵の姿を見つけて声をかけた。晴れやかな顔をした源蔵は、兄の家族と奉公人たちに渡すようにと品物を市次に預け、そのまま泉岳寺の方角へ歩き去った。事の次第を聞かされた伊左衛門は、前夜に残されていた徳利に向けて言葉をかけたという。

成立と背景

史実上の人物の名字は「赤埴」であり、兄はおらず、酒も飲まない人物だったとされ、訪問の日に雪も降っていなかったという。

読み方の違い

同じ演目でも、演者によって細部が変わります。分かっている違いを並べています。

この演目を調べる・聴く

講談は演者によって筋や読み方の細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 講談入門神田松之丞/編・文 長井好弘/写真 橘蓮二河出書房新社2018年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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