落語の演目

井戸の茶碗いどのちゃわん

人情噺長屋浪人殿様掘り出し物意地の張り合い縁組み

屑屋が浪人から買い取った仏像から小判が出て、渡した側と受け取らない側が譲り合ううちに、汚れた茶碗が名器と分かり話が広がっていく。

あらすじ

屑屋が長屋に住む浪人から仏像を買い取り、それを気に入った武士に転売する。買い取った武士が仏像を磨いていると、台座の中から小判が出てくる。

武士は屑屋を通じて小判を浪人に返そうとするが、浪人は一度手放した物は自分の物ではないと受け取らない。武士も返すと言って譲らず、間に立った屑屋が困り果て、長屋の大家に相談する。

大家の案で浪人と武士がそれぞれ受け取る額を決め、余った分の代わりに浪人がふだん使っている茶碗を武士に渡すことになる。その茶碗が実は名の知れた品と分かり、殿様が高値で買い上げる。武士は代金の半分を浪人に渡そうとするが、浪人はやはり固辞する。

困った武士は、浪人が独り身であることを理由に、その娘を嫁にもらい受けたいと申し出て話がまとまる。

屑屋が磨けば娘は美人になると勧めると、武士は「また小判が出るといけない」と答える。

ほかの芸能でも演じられます

この演目は講談でも演じられています。同じ題材でも、 芸能によって筋の運びや読みどころが変わります。

講談の『細川の茶碗屋敷』が、落語『井戸の茶碗』のもとにあたるとされる。講談では、仏像や茶碗をめぐる三者三様のやりとりが描かれる。(講談事典)

この演目を調べる・聴く

落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 古典・新作 落語事典瀧口雅仁丸善出版2016年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

← 落語の演目一覧へ