伽羅の下駄きゃらのげた
吉原通いで寝坊がちな豆腐屋の家に武士が立ち寄り、置いていった履物が思いがけない値打ち物だったと分かる滑稽噺。
あらすじ
豆腐屋を営む亭主が、夜ごと吉原へひやかしに出かける癖のせいで朝寝坊を重ねていたところ、家主から、そんな調子ではこの先も店を続けさせるわけにはいかないと厳しく意見される。亭主は心を入れ替え、次の日から早起きをして店先に立つようになる。
早朝に店先にいると、身なりの整った武士が現れて水を所望する。井戸の水をくんで差し出すと二杯飲み干し、供の者がいないので礼ができないと言い残して、自分の履物と亭主の古い草履を履き替えて立ち去っていった。
亭主が女房と食事をしていると良い香りが漂ってくるので調べてみると、武士が残していった履物の片方が竈の火のそばで炙られて香りを立てていた。家主にその話をすると、値の張る木で作られた品だと教えられて亭主は驚く。
驚いた亭主は急いで女房にその木の名前を伝えようとするが、家主から聞いたばかりのはずなのに、嬉しさのあまりすっかり忘れてしまう。ようやく思い出したときに口をついて出た言葉遊びによって、夫婦のやり取りで話が締めくくられる。
亭主が木の名前を「キャラキャラ」と言うと、女房も喜んで「下駄ゲタゲタ」と返す。
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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『古典・新作 落語事典』瀧口雅仁、丸善出版、2016年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

