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講談の演目

薮原検校やぶはらけんぎょう

お裁き物連続物殺し盗み裁き悪人名奉行江戸

按摩を殺して生まれた子が盲目となり、二代目薮原検校を名のって悪事を重ねるまでを読む連続物。

連続物(何席にもわたって続く長い話)。系統はお裁き物(奉行の裁きを読む。政談ともいう。)

あらすじ

享保年間、深川の棒手振り・七兵衛は、子が生まれるので金が要ると、熊谷で出会った按摩の杉の市を殺して金を奪う。家に戻ると、杉の市を殺めたのと同じ時刻に男の子が生まれていた。七之助と名づけるが、杉の市の七回忌の年に疱瘡にかかって盲目となる。七兵衛は祟りと思い、日本橋横山町の薮原検校のもとへ弟子入りさせる。

七之助は覚えがよく、薮原検校から杉の市の名をもらうが、そのころから盗みと酒を覚える。勘当されて名を取り上げられた杉の市は、東海道で知り合った男を鍼で殺して金を奪う。それを見ていた倉吉に半金を渡し、その兄貴分である仙台屋喜兵衛を紹介される。江戸へ戻る途中で喜兵衛とその弟の秀吉に会い、三人で薮原検校の屋敷を訪ね、二人に金を盗ませたうえ検校夫婦を殺させて、二代目の薮原検校となる。

肥前佐賀鍋島藩を追われた青木久之進が、娘のおりえと江戸へ来る。二代目の薮原検校はおりえを女房にしようとするが断られ、日本橋大黒屋の若旦那・幸次郎との縁談を壊そうと盗みの濡れ衣を着せる。絶望して身を投げたおりえは船頭に助けられ、駿河屋重助に引き取られる。

のちに物乞いをして暮らすおりえが侍から大金をもらうが、それを盗んだ男が吉原で使ったことから足がつき、おりえも縄を打たれて南町奉行大岡越前守の調べを受ける。大岡の詮議で、金を渡した男が薮原検校の手下だったと分かる。検校は口を封じようと妾らを殺め、さらに毒殺の企てにも関わるが、盗みに入った先の訴えで仙台屋兄弟ともども召し捕られ、三人は鈴ヶ森の刑場で磔となる。おりえは大岡の取り持ちで幸次郎と結ばれる。

成立と背景

大岡越前に、これほどの悪党は世に二人といないだろうと言わせた、二代目の薮原検校の物語である。六代目神田伯龍が手がけた。連続物の副題には「杉の市殺し」「杉の市勘当」「近江屋殺し」「仙台屋喜兵衛」「二代目薮原検校」「浅草海苔騒動」「孝女の受難」「毒酒試し」「検校召捕り」などがある。

この演目を調べる・聴く

講談は演者によって筋や読み方の細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 講談事典瀧口雅仁丸善出版2023年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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