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講談の演目

黒雲お辰くろくもおたつ

お裁き物一席物裁き情け盗み女の活躍名奉行江戸

別題: 夢の浮橋

旅の金を盗られて身を投げようとした男を、スリのお辰が助ける。十年後、その一件がお辰の命を救う一席。

一席物(一話で完結する話)。系統はお裁き物(奉行の裁きを読む。政談ともいう。)

あらすじ

貧乏旗本の黒木大和守の領地・黒木村では、農民たちが殿の出世を願って金を出し合い、七十五両を江戸の屋敷へ届けることにする。使いに立った正直者の信兵衛は、金を入れた胴巻きを盗られてしまう。

行き場を失った信兵衛は昌平橋から身を投げようとする。それを止めたのが、年若い一人の女だった。料理屋で待たせておいて、しばらくすると金を工面してきた。この女は黒雲のお辰というスリで、ひと仕事してこしらえた金だった。

十年後、お辰は捕らえられて大岡越前の裁きを受け、死罪を言い渡される。すると身代わりになりたいという仲間が大勢集まる。困った大岡が白洲でお辰に、人助けをしたことはないかと尋ねると、信兵衛の一件を話した。これを聞いた大岡は死罪を赦す。お辰は尼となって妙辰と名のり、諸国を歩いたのち、信兵衛と再会した黒木村で仏事に専念する。

成立と背景

大岡政談のうち「浮橋奇談」とされる話で、もとは落語にあった話を講談へ移したとされる。東京では田辺派の講談師が演じている。

この演目を調べる・聴く

講談は演者によって筋や読み方の細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 講談事典瀧口雅仁丸善出版2023年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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