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番町皿屋敷ばんちょうさらやしき
江戸麹町の旗本屋敷に仕える女中お菊が、家宝の皿を1枚失くしたという濡れ衣を着せられて命を落とし、亡霊となって皿を数え続ける一席。
一席物(一話で完結する話)。系統は怪談物(幽霊や化け物が出る話。)
あらすじ
江戸麹町の旗本・青山主膳のもとに、女中のお菊がいた。父の高坂甚内は豊臣方の残党であったために斬首されており、町奉行だった青山が高坂を召し取った際、お菊はその美しさから屋敷に召し抱えられていた。主膳から繰り返し乱暴されそうになったお菊は、その都度みずから命を絶とうとするが、屋敷の用人・相川忠太夫に押しとどめられる。忠太夫はお菊に夫婦になろうと持ちかけるが断られ、逆恨みを抱くようになる。
ある日、青山に呼ばれたお菊は、桐箱に納められた家宝の葵形の皿10枚について尋ねられるが、数えると9枚しかない。皿を紛失したという疑いをかけられたお菊は、その場で主膳と忠太夫の手にかかって命を落とし、亡骸は古井戸の中へ捨てられる。
その夜、忠太夫のもとにお菊と名乗る女中が現れて姿を消し、続いて玄関に立つお菊が「一枚、二枚……」と皿を数え続ける。以後、忠太夫は夜ごとお菊の亡霊に悩まされるようになり、悪事が露見して打ち首獄門となる。青山主膳もまた正気を失って変死をとげる。
成立と背景
寄席の怪談興行の恒例演目の一つ。新宿末広亭や浅草演芸ホールの怪談興行でも多く演じられている。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
講談は演者によって筋や読み方の細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『講談入門』神田松之丞/編・文 長井好弘/写真 橘蓮二、河出書房新社、2018年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

