垂乳根たらちね
迎えた嫁の言葉遣いがあまりに丁寧すぎて、日常のやり取りが少しもかみ合わない滑稽噺。
あらすじ
長屋に住む独り者の男は、日頃の働きぶりを見込まれて、大家から嫁取りを勧められる。相手は器量も良く家財道具も揃っているが、言葉遣いが丁寧すぎるという一つだけ欠点があると聞かされ、それを承知の上で承諾する。
支度を整えて待っていると、大家が女性を連れて来るが、仲人の役目は済んだとすぐに帰ってしまったため、名前を尋ねそびれてしまう。改めて尋ねると、女性は生まれの由来から幼名、改名の経緯までを含む長い古めかしい言い回しで自己紹介をし、男はそれをすべて名前だと思い込んで驚いてしまう。
翌朝になっても、米のありかを尋ねるにも、表を通る青物売りからねぎを買うにも、女性は同じように大仰な言葉遣いで話しかける。ようやく食事の支度ができたことを伝えるときも、手紙の結びに使うような格式ばった言葉で告げてくる。
男が食事の案内の言葉に驚きながら、「酒を飲んだら酔ってくだんのごとしだ」と、手紙の決まり文句にかけた軽口で結ぶ。
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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『古典・新作 落語事典』瀧口雅仁、丸善出版、2016年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

