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講談の演目

出世馬喰しゅっせばくろう

武芸物一席物出世馬術大名駿河

別題: 加藤孫六

馬喰のもとで育った浪人の子が、十一頭の馬を引いて織田家を訪ね、名馬の見分で身を立てる一席。

一席物(一話で完結する話)。系統は武芸物(剣豪・武芸者の話。)

あらすじ

三州岡崎の松平広忠に仕えた加藤三之丞は、三河の一向一揆に加勢して失脚し、息子の孫六とともに駿河に隠れ住む。三之丞は孫六が十四歳のとき、加藤家を再興してほしいと言い残して世を去る。

府中の町の馬市へ来た孫六は、馬喰の与兵衛が引いていた大きな青い馬を誉め、その馬に乗ったかと思うと走り去ってしまう。与兵衛が家に戻ると、孫六が馬の手入れをしていた。孫六はそのまま与兵衛の家の若い者となり、一人前の馬喰になる。成人すると修業の旅に出たいと申し出て、夫婦は馬を一頭与えて送り出す。

一頭を十一頭にまで増やした孫六は、尾張清洲の城下で織田家を訪ねる。馬廻り役の加藤権兵衛は孫六の叔父にあたる人物で、馬を検分して一頭だけを名馬とし、ほかは相が悪いと退ける。孫六は劉備玄徳の例を引いて馬の良さを説き、乗りこなしてみせる。そこで孫六が、権兵衛の兄である三之丞の遺児だと分かる。のちに孫六は木下藤吉郎に仕え、加藤左馬助嘉明と名を改めて大名にまで上る。

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講談は演者によって筋や読み方の細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 講談事典瀧口雅仁丸善出版2023年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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