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雪江茶入れせっこうちゃいれ
別題: 天野屋の義侠、天野屋利兵衛雪江茶入れ
浅野家の宝物が見当たらなくなり、出入りの商人が身に覚えのない盗みを引き受ける一席。
一席物(一話で完結する話)。系統は赤穂義士伝(赤穂浪士の討ち入りにまつわる話。本伝・銘々伝・外伝に分かれる。)
『赤穂義士伝』の一席(外伝)。
あらすじ
浅野内匠頭の屋敷に出入りする商人・天野屋利兵衛は、ある日、浅野家の宝物蔵へ案内されてさまざまな品を見せてもらう。最後に見せられたのは、浅野家で最も大切にしている「雪江茶入れ」で、千利休の師であり織田信長の茶道頭を務めた武野紹鴎の作だった。
のちに宝物を確かめた貝賀弥左衛門と磯貝十郎左衛門が、その茶入れの見当たらないことに気づく。二人は切腹して責任を取ろうとするが、大石内蔵助がとどめ、利兵衛のもとを訪ねる。話を聞いた利兵衛は自分が盗んだと白状し、出せと言われると、落として粉々にしてしまったので堀へ捨てたと答える。
屋敷に戻った大石が内匠頭に一件を伝えると、利兵衛がそんなことをするわけがなく、茶入れは自分の手元にあるという。大石が改めて利兵衛を訪ねると、出入りの商人として城代に疑われては生きている甲斐がなく、また貝賀と磯貝に累が及ぶくらいなら自分が死のうと思って嘘をついたと語る。これを機に浅野と天野屋利兵衛は固い絆で結ばれ、内匠頭の切腹後も利兵衛の忠義の心は変わらなかった。
成立と背景
この後、討ち入りの道具の調達を大石が天野屋に頼む話が『天野屋利兵衛』として続く。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
講談は演者によって筋や読み方の細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『講談事典』瀧口雅仁、丸善出版、2023年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

