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講談の演目

仁礼半九郎にれはんくろう

幕末明治物連続物義理人情浪人九州実説

別題: 快男子、恋の快男子

女の苦手な陸軍中尉が逃げたカナリアをきっかけに恋をし、西南戦争を経て流転する連続物。

連続物(何席にもわたって続く長い話)。系統は幕末明治物(幕末から明治を舞台にした話。)

あらすじ

仁礼半九郎は西郷隆盛の臣下である陸軍中尉で、豪放な性格だが女性が大の苦手だった。市ヶ谷の下宿で女性を紹介されても断り、飼っているカナリアで心を慰めている。そのカナリアが逃げて隣家へ迷い込んだとき、そこに住む雪子と出会って一目惚れをする。上司の岡本少佐の計らいで二人は結婚する。

ところが征韓論に敗れた西郷隆盛が鹿児島で兵を挙げ、半九郎は雪子に待っていてほしいと言い残して鹿児島へ向かう。西郷が城山で自刃する際、半九郎は生き抜くことを選んで小倉に隠れ、見つかると岡山へ逃れる。

そこで出会った大泥棒に見込まれて仲間になるよう勧められるが、西郷の遺志を貫くため満州へ渡って馬賊になると宣言する。しかしそれは果たせず、二人は大阪で捕らえられる。ロシア船で北海道へ送られる途中、船員の揉め事に巻き込まれて南洋の孤島へ流れ着く。

同じように外洋船がたどり着いて明治政府に連絡がつき、半九郎は帰国する。警視庁ですべてを話して裁判になるが、関わった事件はすべて時効となり無罪放免。その半生が世に広まって時の人となるが、半九郎は鹿児島に眠る西郷隆盛の墓前で命を絶つ。

成立と背景

明治期のジャーナリスト・西村天囚の小説を講談に移したもの。大島伯鶴の二代目が得意にした演題である。半九郎が雪子に恋わずらいをして鹿児島へ去るまでの場を、『カナリアと軍人』または『恋の快男子』の題で読むこともある。

この演目を調べる・聴く

講談は演者によって筋や読み方の細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 講談事典瀧口雅仁丸善出版2023年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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