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講談の演目

英国密航えいこくみっこう

幕末明治物一席物出世修行実説

長州藩が西洋の技術を学ばせるため、五人の若い藩士を密かにイギリスへ送り出す一席。のちに長州ファイブと呼ばれる。

一席物(一話で完結する話)。系統は幕末明治物(幕末から明治を舞台にした話。)

あらすじ

文久3年(1863年)4月、長州藩主・毛利敬親は、西洋の技術や文明を学ばせるため、井上聞多・野村弥吉・山尾庸三の三人を密かにイギリスへ派遣することにする。ところが三人は渡英の方法が分からず、江戸の藩邸にいる伊藤俊輔を頼る。俊輔には、横浜のジャーディン・マセソン商会の支配人と懇意だという伝手があり、自分も連れて行くなら引き合わせると持ちかける。

遠藤謹助を加えた五人で海を渡ることになるが、支配人は一人あたり千両が必要だという。井上聞多は藩邸に戻り、村田蔵六(のちの大村益次郎)に掛け合って、出入りの商人から五千両を用立ててもらう。同年5月12日、横浜から船に乗り、上海で乗り換えて、インド洋から喜望峰、大西洋を経てロンドンへ着く。

ロンドンの街を目にした五人は驚き、攘夷の考えを捨てて、それぞれ違う分野を学ぶ。帰国後、井上聞多は馨と改めて外交に、伊藤俊輔は博文と改めて内閣総理大臣に、野村弥吉は井上勝と改めて鉄道の敷設に、遠藤謹助は造幣に、山尾庸三は工学と盲唖教育に、それぞれ力を尽くす。

成立と背景

長州五傑と呼ばれる五人の若き日を描いた作品。平成18年(2006年)に五十嵐匠監督が『長州ファイブ』の題で映画にしている。田辺一鶴が得意にし、今もその一門に引き継がれているほか、浪曲でも演じられている。

ほかの芸能でも演じられます

この演目は浪曲でも演じられています。同じ題材でも、 芸能によって筋の運びや読みどころが変わります。

この演目を調べる・聴く

講談は演者によって筋や読み方の細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 講談事典瀧口雅仁丸善出版2023年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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