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講談の演目

黒田武士くろだぶし

武芸物一席物意地大名九州実説

秀吉の天下統一の頃、福岡藩士母里太兵衛が使者として赴いた広島で、大盃の酒を飲み干した末に家宝の槍日本号を求め、持ち帰る一席。

一席物(一話で完結する話)。系統は武芸物(剣豪・武芸者の話。)

あらすじ

秀吉が天下を治めたころ、家臣として福岡城主黒田甲斐守長政に仕えていたのが母里太兵衛である。世に八天狗と称された豪傑の一人で、酒量も並外れていたという。ある日、太兵衛は長政の命により、広島の福島正則へ口上を届ける使者に立つが、その口上を伝え終えるまで酒を飲んではならないと命じられた。

福島家は折しも祝い事の最中で、正則が勧める酒を太兵衛が固辞すると、正則は腹を立てて口上も聞かず、酒を断る態度を卑怯者、臆病者と決めつけて罵った。太兵衛は、飲むならば望みの褒美を約束させたうえで七合五勺もの大盃を飲み干し、舞まで披露する。そのうえで所望したのが、正則が戦功により賜った福島家の宝物、槍の日本号であった。正則はしぶしぶ槍を手放し、家来が取り返そうと追いかけたが、太兵衛はそのまま馬に乗って、悠然と立ち去った。

成立と背景

松之丞はこの演目を、博多出身の神田紅から教わった。稽古では、母里太兵衛の槍が現在は美術館に所蔵されていることも伝えられたという。

この演目を調べる・聴く

講談は演者によって筋や読み方の細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 講談入門神田松之丞/編・文 長井好弘/写真 橘蓮二河出書房新社2018年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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