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講談の演目

般若の面はんにゃのめん

世話物一席物親孝行博打百姓情け下総

別題: 面の餅

おかめの面を般若とすり替えられた奉公人の娘が、家へ走る道中で博打の見張りを追い払う一席。

一席物(一話で完結する話)。系統は世話物(町の人々の暮らしと事件を描く。白浪物・侠客物・三尺物などはこの中の分けかた。)

あらすじ

茨城県大津町の漁師・田沢勘作は、舟の事故で借金を背負い暮らしに困る。娘のお定は奉公に出て給金を前借りし、その金で立て直してほしいと申し出る。煎餅屋へ奉公に出たお定は、箱に入れたおかめの面を見ては母を思い出していた。

それを知った店の旦那が驚かせようと、面を般若とすり替えておく。それを見たお定は母の身に何かあったにちがいないと実家へ急ぐ。途中の金毘羅堂に男がいて、薪に火をつけてほしいと頼まれる。枯草を集めて火をつけるが湿っていて煙が立ち、お定は般若の面を顔に付ける。煙の中から恐ろしい形相が現れたので男は逃げていった。

実家では何事もなく、父に連れられて店へ戻ろうとすると、金毘羅堂に金が散らばっている。よからぬ連中が博打をしており、先ほどの男は見張りだったのだ。店ではお定がいないと騒ぎになっていたが、事情を聞いた主人が面をすり替えたことを白状する。金毘羅堂の一件は警察へ届け、一年後にすべてお定へ下げ渡されて、借金に苦しんでいたお定の家は救われる。

成立と背景

この演目は若手の女性講談師を中心に伝わっている。三代目松林伯知は、上方の旭堂南左衛門から習った「面の餅」というほぼ同じ話を演じたが、人名や舞台に異なるところがある。

この演目を調べる・聴く

講談は演者によって筋や読み方の細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 講談事典瀧口雅仁丸善出版2023年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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