このページは公開前の確認用です。URLを知っている人だけが見られる状態にしてあります。 サイト内のメニュー・サイトマップには出ておらず、検索にも登録されません。 内容を確認したうえで公開に切り替えます。
江島屋怪談えじまやかいだん
別題: 恨みの片袖、江島屋騒動
粗悪な衣装を売られて婚礼を壊された娘が身を投げ、その母の呪いが古着屋の一家に及ぶ怪談。
連続物(何席にもわたって続く長い話)。系統は怪談物(幽霊や化け物が出る話。)
あらすじ
天保のころ、芝日蔭町の古着屋・江島屋に、下総国香取郡大貫村のお松とお里の母娘が来る。二人は五十両で振袖や打掛を買っていった。お里は、名主源右衛門の一人息子である源太郎と婚礼を控えた身だった。
婚礼の当日、馬で源右衛門宅へ向かう途中に雨が降り出し、濡れた衣装を乾かす間もなく宴が始まる。誤って着物を踏まれたのをきっかけに、お里の着物はずたずたに裂けてしまう。江島屋は、火事で焼け残った布切れを糊で貼り合わせた衣装を売る店だった。裸同然になったお里は泣き崩れ、源右衛門も怒って婚礼は中止となる。お里は利根川へ身を投げ、そばの木の枝には片袖が掛かっていた。
江島屋ではその後、女房が卒中で世を去り、通夜の最中に奉公人が三階から落ちて死ぬということが続く。お里の三回忌の日、主人の治右衛門が一番番頭の金兵衛と蔵に入ると、片袖のない振袖を着た、ぐっしょり濡れた女がいる。驚いた金兵衛が、前年に藤ヶ谷新田で会った老婆の話をする。娘の残した衣装を火にくべ、火箸で「目」の字を書きながら江島屋を呪っていたという。金兵衛がその真似をすると主人の目が見えなくなり、さらに蔵から火が出て全焼する。後妻に手を引かれて下総を訪れた治右衛門は、お里の七回忌の日、降り出した雨のなか神崎の上手で足を滑らせ、利根川の流れに消えていく。
成立と背景
三遊亭円朝が明治2年(1869年)に作った長編『鏡ヶ池操松影』による。読むのは主に一龍斎派の講釈師で、近年は一龍斎貞水が、高座へ大道具などを飾る立体講談として演じていた。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
講談は演者によって筋や読み方の細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『講談事典』瀧口雅仁、丸善出版、2023年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

