落語の演目

富久とみきゅう

滑稽噺冬の噺三遊亭圓朝の作長屋幇間富くじ火事

酒の上で旦那をしくじった幇間が富くじを買い、火事の混乱を経て千両を手にするまでを描いた滑稽噺。

あらすじ

酒の席で贔屓にしていた旦那をしくじってしまった幇間の久蔵は、たまたま富くじを売って歩く知り合いから一枚を買い求める。家の大神宮様にその富札を納め、当たりますようにと拝んでから酒を飲んで寝込んでしまうと、夜中に半鐘の音で叩き起こされる。しくじった旦那の家がある方角の火事だと聞き、あわてて駆けつける。

旦那の家は焼けずに済み、駆けつけた心意気に感心した旦那から出入りを許される。安心して旦那の家で酒をご馳走になり横になっていると、今度は自分の住まいのあたりで火事だという半鐘が鳴る。急いで帰るが、家はすっかり焼け落ちていた。

旦那の家に世話になっていたある日、富くじの当日にあたる社寺の前を通りかかると、大勢の人でにぎわっている。ふと確かめてみると、買っていた富がなんと千両に当たっていた。ところが肝心の当たり札は先の火事で焼けてしまったはずなので、賞金を受け取ることができないと言われてしまう。

すっかり気落ちして歩いていると、留守中の火事で布団や釜、それに家の大神宮様を運び出しておいたと近所の世話役の男から声をかけられる。大喜びで確かめに行くと、大神宮様の中にしまっておいた富札は火事から守られて無事に残っていた。

無事だった富札を手に、久蔵が「これも大神宮様のおかげ、ご近所のお払いを致します」と喜ぶ。

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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 古典・新作 落語事典瀧口雅仁丸善出版2016年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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