盃の殿様さかずきのとのさま
吉原の花魁に心を奪われた殿様が、国元に帰ったあとも忘れられず、遠く離れた花魁のもとへ盃を届けさせる。
あらすじ
気が塞いでいた殿様が気晴らしにと、錦絵で見て知っていた吉原へお忍びで出かけたところ、居合わせた花魁にすっかり心を奪われてしまう。まもなく国元へお国入りしなければならなくなり、名残を惜しみながら花魁と最後の酒を酌み交わして別れることになる。
国へ戻っても花魁のことが忘れられない殿様は、家来に花魁の着物を着せて酒の相手をさせるが満足できず、足の速い家来に盃を持たせて花魁のもとへ走らせる。喜んだ花魁は返盃を託すが、その家来は帰り道で大名行列を横切ってしまい、捕らえられてしまう。
話を聞いた殿様は、大名の遊びとはそういうものかと感心し、あやかりたいと言ってその盃を借り、一気に飲み干してしまう。国へ戻った家来から山中でのいきさつを報告された殿様は、たいそう満足した様子で、もう一度使いに出るようにと命じる。
殿様は「お手のうち見事、今一盃と申して参れ」と命じるが、家来は相手がどこの大名か分からないまま、今も盃を探し歩いているという。
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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『古典・新作 落語事典』瀧口雅仁、丸善出版、2016年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

