猫定ねこさだ
博打打ちを本業にする魚屋が拾った黒猫が、後に主人の命を奪った相手を見つけ出し、仇を討つことになる怪談噺。
あらすじ
魚屋を営みながら博打を本業にしている定吉という男がいた。ある日、殺されかけていた黒猫を拾って懐に入れ博打場へ連れて行くと、猫の鳴き声で賽の目を当てられることに気づき、以後いつも一緒にいたので周りから猫定と呼ばれるようになる。
その定吉が旅に出ていたあいだに、女房は別の若い男と親しい仲になっていた。亭主が邪魔になった女房は、男に殺しを頼む。定吉は出先からの帰り道、その日に限って猫が鳴かなかったため早めに引き上げたところを刺されてしまい、胸元から黒いものが飛び出していく。翌日になると、定吉と、女房のいい仲になっていた男の亡骸が見つかった。同じころ、定吉の女房も自宅で息絶えているのが分かった。
通夜の晩、長屋の者たちが居眠りをしていると棺の蓋が開いて二人の死骸が起き上がり、みな逃げ出すが、按摩だけは目が見えないので平然としている。そこへ帰ってきた長屋住まいの浪人が壁を刀で突くと、隣の部屋で男の喉元をつかんだまま息絶えた黒猫が見つかる。
主人の恩に報い仇を討った猫として二十五両の褒美が出され、両国の寺に猫塚が建てられたという由来が語られる。
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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『古典・新作 落語事典』瀧口雅仁、丸善出版、2016年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

