落語の演目

名人長二めいじんちょうじ

人情噺長屋三遊亭圓朝の作仇討ち名人の細工殺し

別題: 指物師名人長二、仏壇叩き、湯河原、谷中天龍院

腕の良い指物師が親のいない生まれであったことを知り、実の親を捜し当てるまでを描いた人情噺。

あらすじ

腕の良い指物師のもとで修業した職人が、婿として跡を継いだ兄弟子よりも高い技量を持っていた。あるとき裕福な商家から仏壇の注文を受け、出来上がるまで時間も手間賃も分からないと断ったうえで引き受ける。長い月日をかけて仕上げた仏壇に高い代金を求めると、驚いた注文主がさらに高い金額を申し出るが、職人は最初に求めた額だけを受け取って持ち帰り、この一件で評判を高める。

その後、体の不調から湯治に出かけた職人は、宿の老婆から自分の生まれについての話を聞かされる。育ての親から聞いていた両親の名は違っており、自分は捨て子であったこと、背中の傷はそのときについたものであることを知らされる。育ての親の恩を改めて感じた職人は、その供養を手厚く行う。

供養の場で出会った身なりの良い商人が職人の腕を気に入り、たびたび仕事を頼むようになる。あるとき、その商人の妻が職人の顔を見て体調を崩すという出来事が続き、背中の傷を見せたときに妻が卒倒したことから、職人はこの夫婦が自分の実の親ではないかと考えるようになる。

職人が親であると名乗ってほしいと迫ると、夫は怒り出し、もみ合いの末に夫婦を手にかけてしまう。翌日、職人は奉行所に自ら出頭して罪を申し出る。取り調べの結果、夫は実の父ではなく、妻が本当の母親であったが、かつて密通の末に先代の夫を手にかけていたことが判明し、職人が手にかけたのは実の親ではなく父の仇であったと判断されて罪を免れる。

名を改めた職人は恩のあった家を継ぎ、深い縁のあった商家の娘と夫婦になって店を大きく発展させた。

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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 古典・新作 落語事典瀧口雅仁丸善出版2016年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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