稽古屋けいこや
女性にもてる工夫を探す男が芸を習いに稽古屋へ通い、あれこれ騒動を起こす滑稽噺。歌を伴う場面がある音曲噺でもある。
あらすじ
女にもてる方法を隠居に尋ねた男は、見た目にも金にも自信がないため、芸を身につけることにして横丁の稽古所へ通い始める。まったくの初心者だと知った師匠は、稽古の曲を教えるが、いくら習っても調子が合わない。
師匠が他の弟子の稽古にかかると、男は濡れた足袋を火鉢であぶったり、置いてあった焼き芋を食べてしまったりと騒ぎを起こす。なぜ稽古に通うのかと問われ、もてたいからだと答えると、それではここでは教えられないとやんわり断られる。
別の演じ方では、声を張り上げれば調子が良くなると勧められた男が、屋根に上って大声で歌の稽古を始める。近所の者たちはその声を聞き違え、火事かと驚いて様子を見に来てしまう。
もてたいからだと明かした男に、師匠は「それなら私のところではできません。色は指南の他でございます」と答えた。
演じ方の違い
同じ演目でも、演者によって細部が変わります。分かっている違いを並べています。
- 稽古の内容が異なる二つの型があり、断られて終わる型と、大声の稽古で近所を騒がせる型があります。後者では落ちを設けずに終える演じ方もあります。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『古典・新作 落語事典』瀧口雅仁、丸善出版、2016年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

