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渋川伴五郎しぶかわばんごろう
柔術の家に生まれた大力の伴五郎が、勘当されて魚売りとなり、のちに一派を興して父の仇を討つ一席。
連続物(何席にもわたって続く長い話)。系統は武芸物(剣豪・武芸者の話。)
あらすじ
寛永のころ、渋川伴五郎は起倒流柔術の達人・渋川幡龍軒の息子として生まれる。体が大きく大力無双で、成長するにつれて父を上回る腕を持つようになる。幡龍軒は行く末を案じて力技を禁じるが、あるとき、力士との対戦に柔術の手で勝った高村平太夫のやり方に伴五郎が腹を立て、平太夫を破ってしまう。それが知れて勘当となる。
伴五郎は出入りの魚屋・金八のもとに居候して魚売りとなる。のちに起倒流と関口流を合わせた渋川流という一派を興す。薩摩藩に召し抱えられた父の幡龍軒がだまし討ちに遭ったことから、六道の辻で仇を討つ。
成立と背景
渋川伴五郎は実在の柔術家(1654年〜1704年)で、『仙石騒動』の主人公の一人である出石藩士・神谷転が江戸で姿を隠す際の立役者とされる。『渋川伴五郎の頓知』の題で読まれることもある。
諸国の名人のもとで修業しようと九州へ入り、宮本武蔵に二刀流を学び、日向の荒寺で化け物と対決して、村人を困らせる土蜘蛛や狸を退治する『土蜘蛛退治』という話もある。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
講談は演者によって筋や読み方の細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『講談事典』瀧口雅仁、丸善出版、2023年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

