このページは公開前の確認用です。URLを知っている人だけが見られる状態にしてあります。 サイト内のメニュー・サイトマップには出ておらず、検索にも登録されません。 内容を確認したうえで公開に切り替えます。
鼠小僧次郎吉ねずみこぞうじろきち
歌舞伎小屋の木戸番の子として生まれた次郎吉が、義憤をきっかけに博打の道へ入り、大名屋敷ばかりを狙う盗みを重ねて義賊と呼ばれ、捕らえられ処刑されるまでを描く。
連続物(何席にもわたって続く長い話)。系統は白浪物(泥棒の話。)
あらすじ
次郎吉は江戸葺屋町の芝居小屋で木戸番を務める虎右衛門の子として生まれた。12歳の時、芝居「佐倉義民伝」の一幕を見て、権力を笠に着て百姓を苦しめる者への義憤を抱くが、その気持ちをうまく御しきれないまま悪い仲間と交わるようになる。瀬戸物屋から金を盗んだことが父の耳に入り、勘当された次郎吉は、そのまま不良の仲間入りをする。16歳の時、町奉行の代替わりにともなう手入れで捕り方に囲まれ、永代橋から大川へ飛び込んで逃れた。
江戸を逃れた次郎吉は、京坂への修行の旅に出る。小仏峠の地蔵堂に身を隠していたところ、月の輪の熊蔵ら3人組の男が、巡礼の親子を殺して金を奪った顛末を話し合うのを聞く。次郎吉は寺の使いの小僧を装って3人に近づき、まとまった金を持っていると思わせて八王子の宿まで同行させ、夜中に宿の主人へ訴え出て、金の包み方や胴巻きの特徴を伝え、3人を捕らえさせた。
次郎吉は和泉屋次郎吉と名のって諸方の賭場に出入りする一方、雪の中で蜆を売る貧しい子供に情けをかけるなど、困窮した者への施しを重ねた。盗みは大名や旗本の屋敷ばかりを狙い、町人の家からは盗まなかったという。捕らえられての取り調べでは、盗みに入った屋敷は99軒、盗んだ金は3万両あまりに及んだことを自ら述べた。
天保2年8月18日、次郎吉は市中引き回しのうえ小塚原で斬首・獄門に処された。刑場へ向かう道で、養女お花や仲間の裸松、妻に見送られた次郎吉は、周囲には知らぬ者として振る舞い、別れを告げた。次郎吉の墓は、はじめ千住に設けられたのち、両国回向院に改葬され、今も参詣する者が絶えないという。
本の章立て
48章『講談名作文庫』(講談社)の本文に出てくる見出しを、本の並びのまま挙げています。この巻の章は、話の中の場面を指しています。筋はここには書いていません。印の付いたものは、文字の読み取りに確信が持てなかった題です。
- 世情に義憤を感じた小僧
- 京阪へ男修行の旅に上る
- お互いに懐中の狙いっこ
- まんまと捲きあげた三十両
- 次郎吉思わず冷や汗をながす
- 三つ児の魂百までとやら
- 鼠形変の妖術を授かる
- こりゃあ胡麻の蠅の進物だ
- さしずめ俺が白井権八か
- めぐる因果や無常の仇情け
- この五十両で親娘の縁切りだ
- 塩花をかけられたなあ三度目だ
- 悪人夫婦の密談筒抜け
- あっ左の袖に大そう血が
- 生首と引き替えに百両の無心
- 狙われた湯治場の若夫婦
- それじゃあ妾の身体が目的で
- さては手前は山女衒だろう
- 病気にゃあ親分の名が合い薬
- 蜆売りの身の上はなし
- かけた情けが仇、一家の災難
- 救いの手、救われの手
- さすがは亀の甲より年の功
- ちょっぴり用いた計略
- 水責め火責めは覚悟の前
- 化け物除け、旗本屋敷の賭場
- 和泉屋大分悪いようだのう
- 雪の夜にヒーヒー女の悲鳴
- 三百両、四五日お貸し下せえ
- 御威光に打たれてぞっとする
- 親方は中興の御先祖様だ
- 女をここへ引っ張って来い
- きっぱりお断り申しやす
- 流行っ妓和泉屋の小花姐さん
- おっ娘、お花かっ
- 燃えさかる煩悩の火の手
- そちも木竹の身じゃあるまい*
- 悪婆あ、悪旗本、悪の駈け引き
- 川越あたりへ叩き売るんだ
- 驚くこたあねえ、俺だよ
- 世を忍ぶ次郎吉小花の佗び住居
- 血祭り裸松の意趣返し
- 俺が死に場所を見立ててやろう
- 御殿お女中のかるた会
- おっと危ねえ、やっ抜けたっ
- 武士てえなあ豪儀なもんだ
- 再会して見れば義賊霧太郎
- 「親方ーっ」「兄貴ーっ」
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
講談は演者によって筋や読み方の細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『講談名作文庫(真田幸村・水戸黄門・大岡政談・柳生旅日記・赤穂義士銘々伝・太閤記・鼠小僧次郎吉・いれずみ奉行・弥次喜多道中記・寛永三馬術・清水次郎長・塚原卜伝・大久保彦左衛門・雷電為右衛門・左甚五郎・幡随院長兵衛・田宮坊太郎・国定忠治・一休和尚漫遊記・伊達騒動・天保六花撰・快傑自来也・由井正雪・荒木又右衛門)』講談社 編、講談社、1976年(電子版 2013〜2014年)
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

