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講談の演目

百千鳥ももちどり

芸道物一席物細工職人意地情け江戸

賄賂ですり替えられた三味線の隠し銘が撥で暴かれ、名人の娘が報われる一席。

一席物(一話で完結する話)。系統は芸道物(役者や芸人の話。役者伝ともいう。)

あらすじ

文政のころ、浅草西鳥越の長屋に、江戸で一、二という腕の三味線作りの名人・新八がいた。かつては弟子も何人かいたが、女房に先立たれてからは酒に溺れた。いまは一人娘のお袖を育てて暮らしている。

加賀前田家の使者・中村平馬が現れ、奥方の弾く三味線を注文する。新八は心を入れ替えて作り、期日に納めるが、十挺のうちの一番には選ばれない。その座を取ったのは、かつての弟子である甚三郎の作で、「涛声」と名づけられた。それを知った新八は気力を失い、亡くなる。

残された娘のお袖は物もらいをしながら暮らし、一挺の三味線を作り上げる。加賀家に出入りする長唄の杵屋六翁に見せると、形は悪いが音色がよいことから、初春の弾き始めに使う約束を得て、お袖は六翁に引き取られる。

弾き始めの日、殿様が六翁の三味線に感心すると、六翁は新八親子の話をする。そして「涛声」を取り上げ、撥で胴の皮を破ると、内側に新八の隠し銘が彫ってあった。「涛声」は新八の作で、甚三郎が平馬に賄賂を渡してすり替えたと分かる。二人は処罰され、お袖の作った三味線には「百千鳥」の名と銀象眼の銘が入れられた。

成立と背景

『は組小町』や『左甚五郎・あやめ人形』の作者である小泉長三の作品とされる。

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講談は演者によって筋や読み方の細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 講談事典瀧口雅仁丸善出版2023年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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