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講談の演目

加賀騒動かがそうどう

御記録物連続物お家騒動殺し悪人大名実説

百姓の子から加賀前田家の寵臣に上りつめた大槻伝蔵が、藩主の愛妾と通じてお家乗っ取りを図る御家騒動。

連続物(何席にもわたって続く長い話)。系統は御記録物(大名家に伝わる記録や御家騒動。金襖物ともいう。)

あらすじ

前田家六代の吉徳が小姓に取り立てたのは、百姓長兵衛の息子で才九郎という少年だった。才覚があり見目もよいことから寵愛を受け、五百石を賜って大槻伝蔵と名を改める。ところがこの伝蔵には野心があった。あるとき、自分で吉徳の吸い物に毒を入れておきながら、不審な点があると言って毒味役に確かめさせる。毒味役は亡くなり、伝蔵の助言で命が助かったとされた吉徳は、伝蔵に千石を加増する。

藩政の立て直しにも成功して信任を厚くした伝蔵は、それをいいことに吉徳の愛妾お貞の方と情を交わし、お貞の産んだ清之助を当主に据えようと画策する。浪人の安宅郷右衛門を参謀役、女武芸者の浅尾を奥女中の取締役、水練の達者な鳥居又助を身の回りに置く。

邪魔になった吉徳を、伝蔵は川で馬術をする最中に又助へ水中へ引きずり込ませて亡き者にする。七代当主となった宗辰の信任も得るが、重臣たちが逆心を知り、伝蔵が宗辰の命まで狙ったことから城内へ呼び出されて吟味を受ける。浅尾も捕らえられて蛇責めに遭い白状する。罪を認めた伝蔵は五箇山の牢へ送られてやがて自害し、一味も処刑されて騒動は終わる。

成立と背景

加賀百万石と呼ばれた前田家を扱う話だけに、講談にはさまざまな稿本が残る。人物とその身に起こる出来事だけを抜き出した一席物として演じられることもある。その演題には「安宅郷右衛門」「大槻伝蔵」「織田大炊」「服部と稲垣の武士気質」「天の投網」「石川寅次郎」「河童又助」「浅尾の蛇責め」などがある。

この演目を調べる・聴く

講談は演者によって筋や読み方の細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 講談事典瀧口雅仁丸善出版2023年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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