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石川一夢いしかわいちむ
別題: 種本一百両
十八番の『佐倉義民伝』の種本を質に入れてしまった講釈師を、客が金を出し合って救う、講釈師を主人公にした一席。
一席物(一話で完結する話)。系統は芸道物(役者や芸人の話。役者伝ともいう。)
あらすじ
江戸時代の末に活躍した講釈師の石川一夢は、初代松林伯円や伊東燕凌とともに当時の「三名誉」と呼ばれ、とくに世話物で名を売った。
十八番は『佐倉義民伝』だったが、あるとき金に困り、その話の種本を質草に入れてしまい、寄席の高座で読めなくなる。客は一夢の『佐倉義民伝』を楽しみに来ているので何とか読ませようとするが、一夢は質に入れたことを盾に読もうとしない。
そこは江戸っ子の魚河岸の連中で、みなで金を出し合い、質から種本を受け出して一夢に手渡す。こうして高座は成り、この一件が評判を呼んで、一夢の名はいっそう上がっていく。
成立と背景
落語評論などで知られる野村無名庵が昭和14年(1939年)に発表した作品。石川一夢の逸話は、同じ著者の『本朝話人伝』でも取り上げられている。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
講談は演者によって筋や読み方の細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『講談事典』瀧口雅仁、丸善出版、2023年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

