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講談の演目

白隠禅師はくいんぜんじ

僧侶物一席物情け義理人情商人駿河実説

別題: 濡衣禅師

娘が産んだ子の父と名指しされた白隠が、弁解せずに赤ん坊を引き受け、乳をもらって歩く一席。

一席物(一話で完結する話)。系統は僧侶物(僧の話。)

あらすじ

東海道の原の宿にある油問屋・山崎屋の主人徳兵衛は癇の強い男だったが、松蔭寺の住職に出会って心が穏やかになる。ところが娘のおふでが父親の分からない子を産み、問い詰めると白隠禅師の名を挙げた。徳兵衛は怒って寺へ行き、赤ん坊を置いて帰る。

困った白隠は百姓家を回って乳をもらい、赤ん坊を育てる。托鉢に出ても何ももらえなくなり、修行僧も一人また一人と去り、雪の日にはとうとう寺を追い出されることになる。

その姿を見たおふでは、子の父は白隠ではなく店の手代の庄吉で、つい白隠の名を口にしてしまったと打ち明ける。徳兵衛が詫びると、白隠は人には誰しも過ちがあると語って許す。寺には身を隠していた庄吉も駆けつけており、白隠は庄吉を山崎屋へ連れて行って、仲よく暮らすよう諭す。山崎屋は去っていく白隠を拝み、白隠は前にも増して人々から慕われ、僧たちも寺に戻って、寺は再び栄えたという。

成立と背景

白隠慧鶴は江戸中期の禅僧(1686年〜1769年)で、臨済宗中興の祖とされる。松蔭寺は現在も静岡県沼津市にあり、白隠禅師の墓がある。

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講談は演者によって筋や読み方の細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 講談事典瀧口雅仁丸善出版2023年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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