このページは公開前の確認用です。URLを知っている人だけが見られる状態にしてあります。 サイト内のメニュー・サイトマップには出ておらず、検索にも登録されません。 内容を確認したうえで公開に切り替えます。
大丸屋騒動だいまるやそうどう
拾った歓喜天像を祀って身代を築いた商人が、恩人の縁者をかばおうとして村正の刀を抜いてしまう連続物。
連続物(何席にもわたって続く長い話)。系統は世話物(町の人々の暮らしと事件を描く。白浪物・侠客物・三尺物などはこの中の分けかた。)
あらすじ
名古屋の呉服商に奉公していた彦太郎は、京都の実家に戻って商いを始める。拾った歓喜天像を祀るが、連れ合いのおりつは病で亡くなる。名古屋へ戻る途中、苦しむ巡礼の女を介抱するが、その女も亡くなり、今わの際に大金を託される。
彦太郎はある女性と夫婦約束をし、伊勢の飴屋・藤九郎と知り合う。商いが伸びたのは歓喜天のおかげと考え、大坂本町に大丸屋を開くと大いに繁盛する。彦右衛門と名を改め、江戸にも店を出すが、店の芳次郎が芸者に入れあげて店の金を使い込み、入牢する。藤右衛門が彦右衛門の約束した女性を捜すと京都におり、あの巡礼の女はその姉だったと分かる。
店は京・大坂・江戸・名古屋と広がる。あるとき彦右衛門は無銘ながら見どころのある刀を買い求める。鍋島家の姫君の輿入れの支度を任され、重役の覚太夫を接待すると、覚太夫が芸妓の梅香に一目惚れする。梅香の母が恩人の家の者と知った彦右衛門が覚太夫を遠ざけたところ、打ち据えられ、持っていた刀で斬りつけてしまう。その刀は村正だった。
一件は酒の上のこととして穏便に片づけられ、刀は八幡へ納められる。彦右衛門は髪を剃って梅翁と名を改める。梅香は藤右衛門が身請けして母とともに大丸屋で世話をし、梅翁は四国巡礼ののち名古屋で亡くなる。
成立と背景
落語でも演じられることがある。講談では大阪で連続物として読まれ、その演題には「彦太郎、歓喜天像を拾う」「彦太郎、巡礼女と同宿す」「下村丹波、妖刀村正を抜く」「歓喜天、霊験を現す」「彦太郎、晴れて大丸屋創業す」などがある。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
講談は演者によって筋や読み方の細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『講談事典』瀧口雅仁、丸善出版、2023年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

