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朝顔日記あさがおにっき
別題: 宇治の蛍狩り、熊沢蕃山廓のご意見
宇治の蛍狩りで結ばれた儒学者と家老の娘が、追う者と追われる者となってすれ違う連続物。
連続物(何席にもわたって続く長い話)。系統は文芸講談(小説をもとにした講談。明治以降に加わった。)
あらすじ
儒学者の熊沢蕃山が京都で修行していたころ、宇治の蛍狩りで、筑前福岡藩の家老・矢部靭負の娘深雪と出会って恋仲になる。深雪は父とともに福岡へ帰るが、たびたび縁談が持ち上がるので、蕃山のいる京都を目指す。
一方の蕃山は、備前岡山の藩主である池田侯が酒色におぼれ、吉原の遊女を身請けしようとしているところだと耳にする。これを止めるため、江戸へ旅立ってしまう。入れ違いになった深雪はあとを追って江戸へ向かうが、その間に目が見えなくなる。蕃山が贈った「朝顔の歌」を三味線を弾きながら歌い、東国を目指す。
東海道の島田宿で、蕃山は深雪と行き合う。しかし供の者がいる手前、名のることができない。深雪のほうも目が見えず、蕃山だと気づけない。江戸へ発った蕃山を追おうとするが、その日は大井川の川留めで渡れず、深雪は遠ざかる蕃山の名を半狂乱で呼び続ける。
成立と背景
浄瑠璃をもとにした講談で、義太夫の『朝顔日記』へ熊沢蕃山の事績を加えた連続物になっている。若き日の熊沢蕃山と深雪の出会いの場面は『宇治の蛍狩り』、池田侯に意見をする場面は『熊沢蕃山廓のご意見』として演じられる。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
講談は演者によって筋や読み方の細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『講談事典』瀧口雅仁、丸善出版、2023年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

