落語の演目

幽女買いゆうじょかい

滑稽噺廓噺幽霊吉原芸者

急死した男が冥土で吉原に見立てた廓へ案内され、幽霊となった遊女と一夜を過ごすという滑稽噺。

あらすじ

ぼんやりとした薄暗い場所に来た男は、数か月前に亡くなった知り合いとばったり出会い、自分もすでに死んでいるのだと聞かされる。人間があまりに増えたために、天災や病気であの世へ送り込まれる者が多く、裁きも滞っていて、罪の記録も十分に調べられないままになっているのだと聞かされる。

久しぶりに会った祝いにと二人は酒を酌み交わし、亡者向けの廓へ繰り出すことにする。乗り物は駕籠の代わりに早桶で、あの世版の吉原とでもいうべき場所に着くと、見世の名や通りの名がすべて弔いにちなんだ言葉に置き換えられている。

見世先で声をかけてきた白装束の遊女に誘われて上がり込むと、半通夜にするか本通夜にするかと尋ねられ、座敷では芸者が数珠を下げて木魚を鳴らし、幇間が念仏を唱えるという趣向でもてなされる。床に入ると北向きに敷かれた布団で一夜を過ごす。

夜が明けると、女はこのまま一緒にいたい、できれば二人で生き返りたいと未練を見せる。男は、生きて戻ったところでこの先によいことがあるとは限らないと軽く受け流しながら着替えをすませ、若い衆を呼んで末期の水を飲み、帰り支度を整える。

帰り際の「また来るよ」との言葉に、茶屋の若い衆が「お迎え、お迎え」と、死者を送る言葉と客を出迎える言葉を重ねて答える。

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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 古典・新作 落語事典瀧口雅仁丸善出版2016年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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