たのきゅうたのきゅう
親孝行な旅役者が山中で大蛇と出会い、化け方を見せて弱点を教え合う経緯を描いた噺。
あらすじ
田畑を耕しながら芝居が得意だった男は、仲間を集めて旅芝居の一座を組み、あちこちで興行をするようになった。遠方から依頼を受けて出向くと大変な評判を呼んだが、途中で母親が重い病にかかったという知らせが届き、かつらを携えて急いで故郷へ引き返すことにした。
夜道の山越えは危ないと忠告されながらも先を急いで峠にかかると、雨に降られて小屋で休むうちに眠り込んでしまう。目を覚ますと、山に古くから住む大蛇が老人の姿で見張っており、自分を食べようとしていることが分かった。名乗った名前を聞き違えた大蛇は、男を化け物の一種と思い込み、化けてみせるよう求めてきた。
男はかつらを使って女や坊主の姿に化けて見せ、大蛇はその技に感心する。大蛇は自分の棲み処を教え、次に会うときのためにと、互いに苦手なものを教え合うことになった。男は麓の村へ着くと、教わった大蛇の弱点を村人に伝え、村人はそれを使って山へ向かった。
急いで家に戻った男は、母親の病がすでに治っていたことを知って安堵する。そこへ夜遅く戸を叩く音がして、血だらけになった老人の姿の大蛇が現れ、無言のまま箱を投げ入れて去っていった。開けてみると、箱の中には大金が入っていた。
男が命がけで向き合った大蛇から、最後に大金の入った箱が投げ届けられて話が結ばれる。
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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『古典・新作 落語事典』瀧口雅仁、丸善出版、2016年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

