落語の演目

水神すいじん

人情噺新作落語動物が化ける親子

縁日で乳飲み子に乳を含ませてくれた見知らぬ女性と暮らすようになった男が、その正体を知りながら別れを迎える人情噺。

あらすじ

神社の縁日で泣き止まない乳飲み子を抱えて困っていた男に、露店で物を売っていた若い女性が声をかけ、乳を含ませてあやしてくれる。女房に赤ん坊を置いて出て行かれたといういきさつを聞いた女性は、男と赤ん坊を自分の家に連れ帰り、そのまま一緒に暮らすようになる。

男はそれから一所懸命に働くようになり、そうした暮らしが数年ほど続いたある朝、隣で眠る女性の寝姿をふと目にすると、その体は頭から足先まで真っ黒な姿をしていた。男は驚きながらも見なかったことにして布団を掛け直すが、女性はそれに気づいており、自分の正体について静かに打ち明けはじめる。

女性は神社の水神様に仕える使いの鳥だったが、あるとき与えられた務めを怠ってしまい、その罰として一定の年数だけ人間の女の姿で暮らし、務めを果たせば元の姿に戻してもらえるという約束になっていた。ところが正体を見られてしまった以上、これからは約束どおり鳥の姿に戻らなければならないのだと話して聞かせる。

男が引き止めても、女性は自分と同じ姿になれる羽織を差し出して一緒に来てほしいと誘うが、男はその姿になる勇気が持てず、女性は去ってしまう。男は一人で子どもを育て上げ、子が独立して落ち着いた頃、自分も羽織を身につけて空へ舞い上がっていく。

男は羽織に袖を通すと自分も鳥の姿になって空へ舞い上がり、「おお、飛べる飛べる。おこう!おこう!」と呼びかけて終わる。

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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 古典・新作 落語事典瀧口雅仁丸善出版2016年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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