落語の演目

宗珉の滝そうみんのたき

人情噺名人の細工出世職人

破門された彫金の弟子が旅先で新たな師を得て、酒を断ち滝に打たれる精進の末に殿様に認められて取り立てられる人情噺。

あらすじ

腰元彫りの技を学んでいた宗三郎は、師匠から破門を言い渡され、諸国を巡り歩くうちに三年が過ぎて紀州へとたどり着く。土地の宿に逗留することになるが、懐に宿賃を持ち合わせていないことを宿の主人に見抜かれてしまう。

手を見て彫金の仕事をする者だと見抜いた宿の主人が、腕前を見せてほしいと頼み、小柄に彫った虎を見せてもらうと、死んだ虎のようだと言う。宗三郎は、同じことをかつての師匠にも言われたと話し、生きた虎を彫れるようになるまで、宿の主人に新たな師になってほしいと頼み込み、階下の部屋を仕事場として借りることになった。

宗三郎の腕前を耳にした客の一人が殿様に取り次ぐことを約束し、やがて殿様から刀の鍔に滝を彫るようにという依頼が届く。ところが宗三郎は身を清めるようにという宿の主人の忠告を聞かず、酒を飲んで仕事にかかり、仕上げた品は二度続けて突き返されてしまう。

酒に頼っているから仕事が定まらないのだと宿の主人にさとされた宗三郎は酒を断ち、毎日滝に打たれて二十一日の間断食をする。満願の日に仕上げた作品を殿様に見せると、これまでとは違う評価を受け、禄を与えられて召し抱えられる。何が変わったのかと問われた宗三郎は、作品を見ていると手が濡れてきたのだと答えた。

殿様は仕上がった作品を見て「求めつかわす」と述べ、宗三郎に禄を与えて召し抱える。

この演目を調べる・聴く

落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 古典・新作 落語事典瀧口雅仁丸善出版2016年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

← 落語の演目一覧へ