宗論しゅうろん
仏教を信じる父親とキリスト教に夢中な息子が言い合いになり、仲裁に入った奉公人の一言が思わぬ形でサゲにつながる噺。
あらすじ
商家の主人は仏教を信じているが、息子は教会通いに熱中してキリスト教の話ばかりしている。ある日、息子は洋風のあいさつをしながら帰宅し、牧師から聞いた話に感激した様子で信仰の素晴らしさを語り出したので、父親は不満をつのらせる。
息子が仏教とキリスト教のどちらが正しいかを言い立てるうちに口論となり、しまいには息子が賛美歌を歌い出したので、父親は腹を立てて手を上げようとする。そこへ家の奉公人が割って入り、信仰の優劣を争えばどちらが負けても信仰そのものの恥になると諭して仲裁する。
父親は奉公人の言葉に感心し、それほどの分別があるならお前も自分と同じ宗派の者ではないかと尋ねる。奉公人はそれを否定し、自分の出身地の名を挙げて答えるが、その地名の響きが宗派の名前とよく似ていたため、二人の話はかみ合わないまま終わる。
父親が奉公人に「お前も真宗(信州)か」と尋ねると、奉公人は「おらは仙台だから奥州でがす」と答え、宗派の名と地名の音の似た言葉によるすれ違いがサゲになっている。
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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『古典・新作 落語事典』瀧口雅仁、丸善出版、2016年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

