他行たぎょう
別題: 他行医者
言いつけの言葉を書いた紙を風で飛ばされた与太郎が、来客のたびに大慌てで応じてしまう滑稽噺。
あらすじ
具合の悪い父親が、二階で寝ているから誰か訪ねてきたら「父は他行でございます」と言うように与太郎に言いつける。与太郎はその聞き慣れない言葉がどうしても覚えられないので、仕方なく紙に書いてもらうことにする。
さっそく客が訪ねてくると、与太郎は紙をちらちら見ながら「父は他行でございます」ときちんと言い、客は出直すと言って帰っていく。与太郎はうまくいったと得意になるが、目を離したすきに紙が風で飛ばされてしまう。
そこへ別の客が父親をたずねてくる。紙をなくして慌てた与太郎は「いなくなりました」と口走ってしまい、客は父親が亡くなったのかと勘違いする。いつどうして亡くなったのかと聞かれた与太郎は「風でなくなりました」と答えてしまう。
客が気を落とすなと言ったところで、与太郎は落ちていた紙を見つけ、あらためて「父は他行でございます」と言い直す。呆れた客が難しい言葉の意味を知っているのかとたずねると、与太郎は二階で寝ることだと答える。
意味をたずねられた与太郎が「うん、二階でもって寝ることだ」と答える。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『古典・新作 落語事典』瀧口雅仁、丸善出版、2016年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

