里帰りさとがえり
嫁いだ娘が実家に戻り、姑との不仲を訴える。父親が娘の気を落ち着かせるために一計を案じる噺。
あらすじ
結婚して数年になる一人娘が、ある日突然実家に帰ってくる。両親が理由を尋ねると、夫はよい人だが姑と折り合いが悪く、これ以上は我慢できないと言う。父親は嫁いだ以上は辛抱するよう娘を諭すが、娘は聞き入れず、いっそ姑を手にかけると言い出す。
父親は、他人の親より自分の娘のほうが大事だと言って、白い粉の入った袋を娘に渡す。すぐにでも姑に飲ませてしまおうとする娘に対し、父親は、今すぐ事を起こせば嫁と姑の仲の悪さを知る近所の者に疑われると諭し、まず一年、評判のよい嫁を演じてから決行するよう言い含める。
一年が過ぎ、娘が再び実家を訪れる。以前より身なりがよくなっており、しばらく里に帰りたいと姑に伝えたところ着物の生地をもらったと話し、近所では評判のよい親子だと言われるようになったとも伝える。父親が実行の時が来たと水を向けると、娘は今さらそんなことはできないと、預かっていた粉を返そうとする。
父親は、その粉はただの粉であり飲んでも構わないと明かす。去年の娘は普段の様子ではなかったので、もし本当に事を起こしていたら自分も同じ罪に問われていたと打ち明け、娘が姑に親切にすれば姑も応えてくれると諭すための嘘だったのだと種明かしをする。
娘が、あのとき粉で姑を手にかけていたら今頃どうなっていたかと尋ねると、父親が「もちろん手打ちだろう」と答える。
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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『古典・新作 落語事典』瀧口雅仁、丸善出版、2016年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

