落語の演目

甚五郎の作じんごろうのさく

滑稽噺親子

身ごもった娘が相手を言えず、箱の中身から思わぬ名が出る話。

あらすじ

ある大店のお嬢さんが身ごもりました。しばらく隠していましたが、だんだんお腹がせり出してきたので、乳母に気づかれてしまいます。

乳母に「片時もそばを離れない私にさえ隠して、相手は誰です。ふさわしい相手なら一緒になれるよう取り計らいますから」と問い詰められても、お嬢さんは顔を赤らめてうつむき、もじもじするばかりでした。

「店の善六どんかえ。徳兵衛さんか、佐兵衛さんか、久七どんか。それとも琴のお稽古でいっしょになる新兵衛さんたちかえ」と乳母がなおも問い詰めると、お嬢さんは「恥ずかしいことですが……」と手箱から一つの品を取り出しました。

それは男根の形をした張形でした。乳母が「まさか、こんなものでお腹が大きくなるはずが……」と箱のふたを見ると、そこには左甚五郎作と記されていました。

成立と背景

名工左甚五郎の作った物には命が宿るという言い伝えを踏まえたサゲです。原話は寛政八年に出た『雅肌春の行衛』に収められている「変生男子」です。

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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 増補 落語事典東大落語会 編青蛙房1979年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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