遍照金剛へんしょうこんごう
別題: 順礼陰門
目や耳の不自由な父親のもとで暮らす娘の決まり文句が、仲間の物乞いに乱暴されかけた場面でもそのまま繰り返される艶笑噺。
あらすじ
物乞いをして暮らす親子がいる。父親は目が悪く耳も遠いが、十八になる娘は器量よしで知られていた。通りがかりの人が父親の前に置かれた鉦にお金を入れようとすると、娘がそのたびに「入れますよ」と声をかけ、父親は鉦を打ちながら決まった文句を唱える。
ある日、仲間の物乞いが娘に言い寄り、強引に迫ろうとする。驚いた娘はとっさに、いつもと同じ「入れますよ」という声をかけてしまい、父親は何も気づかぬまま、いつもどおり鉦を打って同じ文句を唱える。
娘の声に何も気づかない父親は、いつもと変わらず「南無大師遍照金剛」と唱えて話が終わる。
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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『古典・新作 落語事典』瀧口雅仁、丸善出版、2016年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

