反魂香はんごんこう
毎晩鉦を打つ浪人の弔いを知った八五郎が、自分も亡き女房に会いたいと同じ香を求めて騒動を起こす話。
あらすじ
長屋の住人である八五郎は、隣に住む浪人が毎晩鉦を叩くので眠れないと苦情を言いに行く。浪人は、かつて契りを結んだ女性が非業の死を遂げたため、その魂を呼び戻す反魂香という香を焚きながら、毎晩弔いをしているのだと明かした。
八五郎がその女性の姿を見せてほしいとせがむと、浪人が香を焚いたところ、幽霊が現れた。八五郎は三年前に亡くした女房にも会いたいので香を分けてほしいと頼むが、これは自分と相手の契りの証であるからと断られてしまう。
あきらめきれない八五郎は、近くの生薬屋へ走って同じ香を買おうとするが、肝心の名前を忘れてしまい、間違えて腹薬の反魂丹を買ってきてしまう。家に帰って早速火にくべてみると、香りではなく大量の煙が立ちのぼるばかりだった。
そこへ表の方から「ちょいと、八つぁん」と呼びかける声が聞こえ、八五郎は亡き女房が戻ってきたのかと思わず色めき立つ。しかし声の主は隣に住む女で、何やら焦げくさい匂いがすると気づいて、様子を見に立ち寄ったにすぎなかった。
隣の女が「ちょいと、八つぁん」と呼びかけると、八五郎は亡き女房が現れたのかと勘違いするが、実は焦げくさい匂いに気づいた隣人だった。
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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『古典・新作 落語事典』瀧口雅仁、丸善出版、2016年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

