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梅津木全うめづきまた
別題: 仇討長門鍔、菊一文字
盗まれた宝刀「菊一文字」を追う一刀流の指南番が、道中で兄弟の契りを結んだ相手の遺児に仇を討たせる一席。
連続物(何席にもわたって続く長い話)。系統は武芸物(剣豪・武芸者の話。)
あらすじ
長州萩の毛利藩士である新井小五郎が、お納戸金二百両と、伝家の宝刀「菊一文字」を持ち出し、若菜屋の若江とともに姿を消す。一刀流の指南番である梅津木全が、刀を取り戻す役を負う。
二人が上州安中にいると聞いて向かうが、すでに松前へ発ったあとだった。梅津は安中で、もと松前藩の剣術指南番だった渡辺清左衛門と出会い、兄弟の契りを結んで松前へ向かう。着いた先で若江から、新井は蝦夷地へ渡ったと聞き、後を追う途中で置き去りにされた菊一文字を見つける。
ところが渡辺清左衛門がだまし討ちに遭って命を落とす。梅津は清左衛門の残した愛之助と半次郎の二人を引き取って育て、父の仇を討たせ、松前藩へ帰参させる。菊一文字も毛利藩へ戻った。
成立と背景
田辺鶴遊が『誉の竹刀・梅津木全漫遊記』の題で「梅津木全の竹刀売り」を読むことがある。梅津が江戸芝神明の裏長屋で二人の遺児を育てながら、太くて長い竹刀を作って武具屋へ売りに行く話で、北辰一刀流の千葉周作と旧知だったことが分かり、その助けで諸国をめぐって仇討ちを果たすという筋である。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
講談は演者によって筋や読み方の細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『講談事典』瀧口雅仁、丸善出版、2023年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

