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扇の的おうぎのまと
源平による屋島の合戦で、平家方が海上に掲げた扇の的を、源氏方の弓の名手・那須与一が船の揺れに苦しみながらも馬上から射抜く一席。
一席物(一話で完結する話)。系統は軍談(合戦を読む。講談のもとになった種類。)
あらすじ
源平による屋島の合戦のさなか、沖に控える平家方の陣から一艘の舟が漕ぎ出し、その舟には扇が掲げられている。射抜けるものなら射抜いてみよという挑発だと源氏方は受け止め、陣を構える大将・源義経は、弓の名手として知られる那須与一宗高を呼び、馬に乗ったまま扇の的を射るよう命じる。
与一は命により馬を海に乗り入れるが、小舟は波に揺られて的の位置が定まらず、狙いを絞れない。与一が神明に祈りを捧げると、扇の動きが一瞬止まる。そのすきに放たれた矢は扇へ命中し、扇は夕暮れの波間へ落ちていった。
成立と背景
「源平盛衰記」の一節にあたる一席。神田松鯉はこの演目により文化庁芸術祭賞を受けている。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
講談は演者によって筋や読み方の細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『講談入門』神田松之丞/編・文 長井好弘/写真 橘蓮二、河出書房新社、2018年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

