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勘当の名笛かんどうのめいてき
稽古嫌いで勘当された能の笛の家元の息子が、寺にこもって稽古を重ね、天人と噂されるほどの音を出す一席。
一席物(一話で完結する話)。系統は芸道物(役者や芸人の話。役者伝ともいう。)
あらすじ
能の笛の家元である森田庄兵衛は、十一代将軍徳川家斉の気に入りだった。その一人息子が咲次郎である。庄兵衛は跡を継がせたいと思っていたが、咲次郎は不器用なうえに稽古嫌いで、父の言うことも聞かないので勘当される。
咲次郎は森田家と親しい洲崎の吉祥院へ身を寄せ、そこで一人、笛の修業に励む。毎日、波風と競うように稽古を続けていると、洲崎の浜辺に天人が来て笛を吹くという噂が立つ。
それを聞いてやって来た庄兵衛は、咲次郎の笛の音を耳にして感心する。咲次郎は勘当を許されて森田家を継ぐが、のちにその家を離れ、勝十郎と名のって江戸一番の笛の吹き手となる。
成立と背景
明治の初年に放牛舎桃林が作った一席とされ、七世市川團十郎の実父とされる笛勝の出世話である。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
講談は演者によって筋や読み方の細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『講談事典』瀧口雅仁、丸善出版、2023年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

