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講談の演目

骨の音ほねのおと

新作一席物意地殺し合戦

温泉宿でマッサージを受ける男に、目の見えない施術師が三十年前の戦場の話を語り始める新作。

一席物(一話で完結する話)。系統は新作(近年に作られた講談。)

あらすじ

海の見える温泉宿。女連れで来ている六十過ぎの恰幅のよい男がマッサージを受けている。施術師は目が見えないが、男の身の回りのことを次々に言い当てていく。

戦後の苦労話から戦中の話になり、客は南方戦線で陸大出の中佐だったと語る。施術師は一兵卒として中支で戦っていたと言い、三十年以上前の戦争の話を始める。部下にすぐ暴力を振るう部隊長のこと、その部隊長がまだ生きていることを口にする。

このままでは全滅すると判断した中隊長が撤退を相談すると、部隊長は酒を飲み女をそばに置いたまま陣中を死守しろと命じた。中隊長は独断で逃げろと指示し、一人で敵陣へ飛び込んでいった。退却して部隊へ戻れたのは自分を入れて九人だったという。

客が話を聞くのを嫌がると、施術師は力ずくでうつ伏せにさせ、部隊へ戻ると部隊長は逃げたあとだった、その部隊長はあなただと言う。否定する男に、一度聞いた声は忘れない、あなたに会いたかった、今もジャングルの奥で眠る戦友たちの骨の音が聞こえる、と語る。そして眠った男の首の一部を強く押し、ゆっくりと腰を持ち上げる。

成立と背景

結城昌治が「小説新潮」の昭和54年(1979年)11月号に発表した作品。神田愛山は結城作品を多く講談にしている。

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講談は演者によって筋や読み方の細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 講談事典瀧口雅仁丸善出版2023年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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