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カルメンかるめん
オペラ『カルメン』を講談に移した新作。スペインのタバコ工場の女工と、彼女に溺れる衛兵の破局を読む。
一席物(一話で完結する話)。系統は新作(近年に作られた講談。)
あらすじ
舞台はスペイン・セビリアのタバコ工場である。若い男たちの人気を集めるカルメンはジプシーの娘である。昼休みには派手な衣装をまとって歌い、男たちの目を引く。ただ一人、衛兵のドン・ホセだけは関心を示さない。カルメンが胸の花をホセに投げつけると、ホセはすっかり夢中になる。
ある日、殺人があったと聞いてホセが現場へ駆けつけると、そこにカルメンがいた。女工と喧嘩になって相手を殺めていた。ホセが連行する道中、カルメンは歌で誘惑して逃げおおせる。
しばらくして酒場で踊るカルメンを見つけたホセは思いを告げる。カルメンが出した条件を受け入れたホセは、身の回りの世話をしながら流浪の旅に出る。ところがカルメンのほうに、闘牛士のエスカミーリョという新しい男ができる。責め立てるホセに、カルメンは開き直るばかり。ホセは彼女を刺す。息絶えるまでカルメンが口にするのはエスカミーリョのことばかりだが、ホセはその体を抱きしめる。
成立と背景
プロスペル・メリメの小説をもとに、ジョルジュ・ビゼーが曲をつけたオペラが下敷きになっている。新作講談としてこれを仕立てたのは、日本講談協会を興した二代目神田山陽で、弟子の女性講釈師のために作ったもの。今も盛んに演じられている。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
講談は演者によって筋や読み方の細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『講談事典』瀧口雅仁、丸善出版、2023年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

