落語の演目

たばこの火たばこのひ

滑稽噺上方落語が原話銭勘定見栄商売

身なりのいい老人が江戸の料理屋で豪勢に金を使って遊んだあと、意外な頼み事を切り出す滑稽噺。

あらすじ

身なりのいい年配の男が、江戸の柳橋にある料理屋を初めて訪れる。店の男衆をそばに付けさせ、駕籠代や祝儀をすべて帳場の付けで払わせながら、若い芸者や年増の芸者、それに幇間まで次々に呼び集めて豪勢に遊び始めた。

遊び代がかさみ、店の者への祝儀として大金を頼んだところ、初めての客だからと帳場が断ってしまう。老人は持参していた行李から小判を取り出し、立て替え分をすべて精算した上で気前よく祝儀を配り、残った小判は持ち帰るのも面倒だとばらまいて帰っていった。

驚いた店の男衆が駕籠のあとを追うと、材木を商う商家の屋敷に着いた。応対した番頭によると、老人はその家の主人の兄で、山奥で材木を商いながら、時折大金を持って江戸に遊びに来る人物だという。祝儀を断ったことで機嫌を損ねたと聞かされ、店の者は後日にぎやかに屋敷を訪ねて詫びを入れることにした。

約束の三日後、その老人が小さな包みを首に巻いて再びやって来て、疲れたので少し休ませてほしいと言い、何かを貸してほしいと切り出した。身構えた店の男衆が二両から五十両まで次々に金を差し出すと、老人は求めていたのはそれではないと答える。

老人が求めていたのは金ではなく、「たばこの火をひとつ」という一言だった。

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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 古典・新作 落語事典瀧口雅仁丸善出版2016年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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