猫の災難ねこのさいなん
一文無しの男が隣家からもらった鯛を酒の肴にしようとして、次々に嘘の言い訳を重ねる滑稽噺。
あらすじ
朝湯から帰った熊は酒を飲みたいが一文無しである。困っていると、隣のおかみさんが大ぶりな鯛の頭と尻尾を持って顔を出す。飼い猫の見舞いにもらった鯛の身は食べさせてしまったので、残りを捨てると言うのだ。熊は鯛の目のあたりの肉がうまいのだからと、それをもらい受け、ざるをかぶせて一匹の鯛のように見せかける。
そこへ兄貴分が飲みに誘いに来て、立派な鯛を見つけ、それを肴にしようと酒を買いに出かける。本当のことを言い出せない熊は、兄貴分が戻ってくると、鯛を料理している間に隣家の猫が来て身の部分を持ち逃げしたと言い訳をする。兄貴分は代わりの魚を買ってくると言って魚屋へ出かけてしまう。
その間に熊は買ってきた酒をひとりですっかり飲み干してしまう。戻ってきた兄貴分には、今度は隣の猫が来て酒を倒していったのだと、重ねて言い訳をする。兄貴分が隣家へ確かめに行こうとしたところへ、当のおかみさんが顔を出し、事の次第をすっかり話してしまう。
兄貴分は「隣家へ連れて行ってどうする気だ」と聞かれ、「隣へ行って、よく猫に詫びをしてくれ」と答える。
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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『古典・新作 落語事典』瀧口雅仁、丸善出版、2016年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

