落語の演目

花見酒はなみざけ

滑稽噺春の噺銭勘定花見

花見客に酒を売って儲けようとした二人が、道中で互いに酒を売り買いするうちに酒樽を空にしてしまう話。

あらすじ

花見で賑わう場所に酒を売りに出て儲けようと考えた酒好きの男が、酒屋から酒樽と釣り銭用の十銭を借り受け、連れの男とともに天秤棒の両端に酒樽をくくりつけ、向島まで担いで向かうことにした。一杯十銭で花見客に売るつもりであった。

しばらく歩いているうちに、後ろで棒を担いでいた男が酒樽から漂う匂いに耐えられなくなり、十銭を払って前の男から一杯を買って飲んでしまう。すると今度は前の男の方も我慢できなくなり、同じ十銭で後ろの男から一杯を買い返した。

そうやって二人が代わる代わる酒を売り買いしているうちに目的地に着いてしまい、いざ客に売ろうとしたときには酒樽の中はすっかり空になっていた。二人が持っている売り上げを確かめると、十銭玉が一枚しか残っていない。

同じ一枚の十銭玉がそのつど二人の間を行ったり来たりしていたにすぎず、酒はすべて自分たちの喉に流し込んでいたことに気づく。もとより儲けるつもりで担いできた酒だったが、二人は損もしていなければ得もしていないのだと、笑いながら納得し合った。

巡っていた十銭に気づいた二人は「してみりゃ無駄はない」と笑い合う。

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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 古典・新作 落語事典瀧口雅仁丸善出版2016年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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