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講談の演目

水府小町すいふこまち

幕末明治物一席物身分違い忠義女の活躍水戸実説

別題: 烈女お高

身分違いの縁で勘当された水戸の娘おたかが、桜田門外へ向かう夫を送り出す一席。

一席物(一話で完結する話)。系統は幕末明治物(幕末から明治を舞台にした話。)

あらすじ

御側御用人・跡部甚九郎の娘で、水府小町と呼ばれる美しいおたかは、水戸家の足軽である稲田重蔵と夫婦になる。身分が違いすぎることから、おたかは父に勘当される。おたかは男子を産み、猪之松と名づけた。

佐幕開国派と尊王攘夷派の争いが激しくなり、井伊直弼が外国との交易を選んで反対勢力を抑え、水戸斉昭公も幽閉される。水戸の藩士二十人あまりが脱藩し、稲田重蔵も加わる。一家で江戸へ出た重蔵は、芝宇田川町の長屋でその日暮らしをしていた。

決行の前日、重蔵はいくらかの金を置いて仲間のもとへ向かう。病身の母と幼い息子を抱えたおたかの先が案じられてならず、それを知った仲間が三百両を集める。金を持って長屋へ戻った重蔵は、おたかから、なぜ帰ってきたのか、母が草葉の陰で泣いていると言われる。母は息子が藩のために命を捨てるのを喜んで自害していた。重蔵は金を託し、猪之松を立派な人物にせよと告げて再び家を出る。

安政7年(1860年)3月3日、重蔵の刀が井伊の駕籠を襲う。首は取れたが重蔵も斬られて絶命する。仲間の佐野竹之介に話しかける、貧しい身なりの女がいた。おたかである。夫の働きを喜び、母の供養を済ませ、猪之松を連れて水戸へ戻ると勘当が許され、息子を立派に育て上げる。

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講談は演者によって筋や読み方の細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 講談事典瀧口雅仁丸善出版2023年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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