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浪花のお辰なにわのおたつ
強請りに来た昔の仲間を斬った刀屋の後妻が、刀身の曇りから足がついて白状する一席。
一席物(一話で完結する話)。系統はお裁き物(奉行の裁きを読む。政談ともいう。)
あらすじ
水戸大工町の刀屋・土屋長六は妻に先立たれ、茶屋女のお安を後妻に迎える。お安は月に一度の寺参りを欠かさなかったが、あるとき、女乞食に身をやつした昔の悪党仲間の妹分・どくだみおくらと出会う。以後、おくらは店へ来ては強請るようになり、お安はおくらを呼び出して刀で斬り殺す。
翌日、水戸藩の家臣が注文の刀を引き取りに来ると、刀身に曇りがあり、鍔に血が付いている。女の死骸も見つかる。そばに長六の羽織の片袖が落ちていたことから、長六が捕らえられた。拷問でいったんは白状するが、調べ直してお安の仕業と分かる。お安は、浪花のお辰といった十六歳のときからの悪事をすべて白状し、打ち首獄門となる。
成立と背景
神田翠月が得意にしていたものを一龍斎貞鏡が継承し、「おくら殺し」の副題を付けて演じることがある。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
講談は演者によって筋や読み方の細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『講談事典』瀧口雅仁、丸善出版、2023年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

