素人鰻しろうとうなぎ
別題: 鰻屋
世の中の変化で武士の身分を失った男が鰻屋を始めるが、雇った職人が長続きせず、慣れない手つきで鰻をさばこうと悪戦苦闘する噺。
あらすじ
世の中の大きな変化で武士としての身分を失ったある男が、生計を立てるために鰻屋を新しく始めることにする。鰻をさばく職人として雇い入れた男は腕は確かだが酒癖の悪さが玉に瑕で、開店の日だけは酒を断って一所懸命に働くと約束する。
ところが開店の初日にせっかく断っていた酒を勧められて飲み始めた職人は、酒が回るにつれて主人に絡み出し、しまいには店を飛び出してしまう。翌日、遊び先から呼び出しを受けて迎えに行き、かかった代金を主人が肩代わりして支払うと、職人はしばらくのあいだまじめに働くようになる。
しかし夜になると職人は店の酒をこっそり盗み飲みしてまた出て行ってしまい、そのまま二度と戻って来なくなる。人手を失って困った主人はやむを得ず自分で鰻をさばこうとするが、まず生きた鰻をつかまえること自体がうまくできない。
ぬかをふりかけてようやく鰻を押さえ込み、震える手で頭に錐を打とうとするが、ぬるぬるとした鰻はそのたびに指の間からするりと逃げ出してしまう。主人は諦めきれずにそれを追いかけたまま、勢い余って店の外まで飛び出して行ってしまい、通りがかりの客が呆気にとられて見送る。
客に「どこへ行くんだ」と聞かれた主人が「前へ回って鰻に聞いてくれ」と答えてサゲる。
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- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『古典・新作 落語事典』瀧口雅仁、丸善出版、2016年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

