落語の演目

菜刀息子ながたんむすこ

人情噺勘当親子参詣

別題: 弱法師

父親に家を出された息子が、一年後に物乞いの姿で天王寺の参道に現れ、両親と再会する人情噺。

あらすじ

父親から言いつけられた買い物を間違えた息子は厳しく叱られ、根性を鍛えるため家を出て世間を見て来いと言われる。息子は姿を消し、一年が過ぎても行方が分からないまま、両親は仏壇に手を合わせる日々を送っている。

彼岸の中日、天王寺の参道を歩いていた両親は、そこで物乞いをしている者たちを見かける。連れの物乞いが長患いで難儀していると口上を述べているそばで、何も言わずにうつむいて座っている者がいる。よく見るとその顔立ちは、一年前に家を出て行ったきりの息子のものだった。

父親は初め「人違いだ」と突き放して立ち去ろうとするが、母親にだけはそっと本心を打ち明ける。かわいがりすぎたことが息子をこうさせてしまったのであり、一生そばで守ってやれるわけでもないので、若いうちにひと苦労させてやりたかったのだと語って聞かせる。

父親は近くで売っている団子を買い求め、それをただ渡すのではなく、物乞いとしてきちんと乞うたうえで受け取るよう伝えてほしいと母親に頼む。母親にうながされた息子は顔を上げ、はっきりとした大きな声で物乞いの決まり文句を口にする。

息子は物乞いの決まり文句をもじり、「菜刀誂えまして難渋を致しております」と大きな声で言う場面で終わる。事典の記載がここで途切れているため、その先の結末は分からない。

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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 古典・新作 落語事典瀧口雅仁丸善出版2016年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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