落語の演目

愛宕山あたごやま

滑稽噺幇間京都上方上方落語が原話

旦那が谷へ投げた小判を、幇間の一八が傘を差して飛び下り、拾いに行きます。

あらすじ

旦那が芸妓・舞妓・幇間を連れて、京都の愛宕山へ山遊びに出かけます。幇間の一八は山登りなど朝飯前と豪語しますが、途中で足が言うことをきかなくなります。

山中で一休みし、かわらけを的の輪に投げ入れる遊びをするうち、旦那が小判を投げてみようと言い出します。投げた小判は的に入らず谷底へ落ちてしまいます。旦那が、捨てたも同然で拾った者のものだと言うと、一八が谷底へ拾いに行くと申し出ます。

一八は茶店の傘を差し、落下傘代わりにして崖から飛び下ります。谷底で小判を残らず拾い集めたところで、上がる手立てがないことに気づきます。着物を裂いて縄をない、先に石をつけて対岸の竹の梢に投げて巻きつけ、竹をたわめてよじ登り、そのしなりで崖の上に飛び上がります。

崖の上に戻った一八に旦那が「金は」と尋ねると、一八は「忘れてきた」と答えます。

成立と背景

もとは上方の噺です。東京では三代目三遊亭圓馬が上方の噺を東京風に直し、八代目桂文楽が磨き上げました。

東京の型では、旦那と一八が東京から京都へ遊びに来ている設定になります。原典の上方の噺では、幇間が大阪の人、旦那が京都の人です。

芸者・舞妓・幇間を連れた一行が春景色の中を行く場面は、上方特有の囃子を背景に展開されます。上方落語の代表的な作品とされます。

演じてきた人

三代目三遊亭圓馬から八代目桂文楽へ受け継がれました。三代目古今亭志ん朝は文楽の演出をもとにゆとりのある形に仕上げ、その口演が第一のものとされます。

本によって違うところ

落語は演者や本によって細部が変わります。読んだ本の記述が食い違ったところは、どちらかに決めずに並べています。

この演目を調べる・聴く

落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 落語名作200席 上(角川ソフィア文庫)京須偕充KADOKAWA2014年
  2. 古典落語(選)興津要 編講談社2015年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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